災害備えんジャー(@saigaisonae2020)です。
2011年3月11日に日本を襲った東日本大震災。
被災地ではライフラインがストップし、被災した人々はたちまち大混乱に陥りました。
その原因の1つに連絡手段が絶たれたことが挙げられます。
停電によってテレビが使えず、電話回線はパンクして固定電話も携帯電話も繋がらない状況が続きました。
そのため、被災者はいったい何が起こっているのか情報が全く入ってこないだけでなく、家族や友人の無事も確認することができないまま、何日も過ごさなければなりませんでした。
東日本大震災で防災に対する意識が高まった人は多いと思いますが、世界ではより入念に防災準備を行っている人たちがいます。
それが海外プレッパーです。
彼らは非常時の連絡手段に関しても、わたしたちの先を行く準備をしています。
そこで今回は海外プレッパーが考える非常時の連絡手段について紹介しようと思います。
海外プレッパーが考える非常時の連絡手段とは
海外プレッパーが考える非常時の連絡手段は全部で9種類あります。
携帯電話
携帯電話やスマホは生活には欠かせないアイテムとなりました。
海外プレッパーは非常時に電話回線が混雑することを想定して、電話が通じなくても比較的送信しやすいインスタントメッセージを推奨しています。
わたしたち日本人もメール、ツイッター、ライン、ショートメッセージなどを使い慣れているので大丈夫ですね。
また大手通信キャリアが家族への連絡用に非常時の掲示板サイトを設置しているので活用できます。
さらに海外プレッパーは停電で充電できなくなったときのために「ソーラーバッテリー充電器」を用意しています。
ソーラーバッテリー充電器には懐中電灯や方位磁針が備わったものもあります。
ソーラーバッテリー充電器には蓄電機能付きで曇りの日や夜間でも充電できるものもあるので、防災グッズリストに加えておくといいですよ。
GoTenna(ゴーテナ)
2012年に生まれた goTenna は携帯電話と Bluetooth で接続される、大きさはキャンディ菓子くらいのデバイスです。
トランシーバーの周波数を使い、他の goTenna に接続された携帯電話との間でメッセージや GPS 情報を交換できます。
電波がない場所からでもアンテナや WiFi 不要で、テキストメッセージ送受信可能な通信デバイスとして注目を浴びています。
日本ではまだ普及していませんが、覚えておきたい連絡手段です。
トランシーバー
トランシーバーがあれば短距離での双方向通信が可能になります。
通常、約3~5キロの半径で動作しますが、山岳地帯や非常に茂みの多い地形、建物によって電波が妨害されることもあります。
トランシーバーを使う上で注意点として、他の誰かがあなたの会話を聞いているかもしれないということです。
そのため、サバイバルの状況において秘密の避難場所や食料、家族やグループの人数、そして機密情報を漏らさないようにすることが重要になります。
海外プレッパーは独自の暗号コードを用意し、家族やグループで共有しています。
日本でもトランシーバーを知っている人は多いと思いますが、保有している人は少ないかもしれませんね。
非常時の連絡手段として用意している家庭はもっと少ないと思います。
トランシーバーは価格もリーズナブルで非常時にとても役立つので用意しておくと良いですよ。
CBラジオ
CBラジオ(Citizens Band Radio Service)は、個人が簡単に使用できる短距離の音声通信用無線システムです。
アメリカでは大型トラックの運転手が使用しており、地域によってはドライバー達からの緊急通報に備えて警察や保安官が傍受態勢をとり、直接通報するチャンネルが指定されています。
このように日常で使われているので、非常時にも使用できるように準備をしている海外プレッパーは多いです。
日本では2005年に無線設備規則の一部改正により、旧技術基準適合証明を受けたCB無線の無線局は、2022年11月30日に使用できなくなることになりました。
CB無線の環境はなかなか厳しくなりそうですが、有志が既製品を改良して新しい基準のCB無線を制作したので、それに対応したCB無線機器の開発が進んでいるそうですよ。
短波ラジオ
短波ラジオは災害の情報収集手段として非常に適しています。
受信専用ですが世界中からの信号を受信でき、多くの海外プレッパーも利用しています。
日本においては、NHKのラジオ国際放送やラジオ NIKKEIが短波を使って放送しています。
非常時の情報収集に欠かせないアイテムなので用意しておくといいでしょう。
ハムラジオ
海外プレッパーの中で人気のある連絡手段のひとつがハムラジオ(アマチュア無線)です。
アマチュア無線とは携帯電話やスマホのように電波を利用した無線通信の1つで、世界中で広く楽しまれている趣味で通称「ハム」と呼ばれています。
ハムは信号をはるか遠くまで飛ばすことができます。
インターネットを使ってリモート送信もできるので、信号は世界のどこからでも発信できます。
ハムラジオ機器のサイズも豊富で、小型のハンドヘルドデバイスを避難用バッグに入れて使用したり、大型の家庭用セットアップを使用したりできます。
ハムは、ハリケーンカトリーナがアメリカを襲ったときでもコミュニケーションをとれる方法として役立ちました。
ハムを操作するにはライセンスが必要ですが、簡単に入手できるため多くの海外プレッパーが推奨しています。
ハムがサバイバルにおいて推奨される理由の1つは、軍事補助ラジオサービスやアマチュアラジオ緊急サービスを利用できるからです。
また、ユーザー数が多くて監視が難しく周波数も変えられるので、他人の会話の半分以上を聞くことは難しいです。
そのため、コミュニケーションを密かにしたい人にハムは最適なんです。
欧米では安定した人気を保っており、アマチュア無線局の数は横ばいか漸増傾向だそうです。
日本では 東日本大震災を含め過去の震災において、無線という利点とアマチュア無線ならではのシステムの特徴を生かし、救援活動において多くの活躍を見せました.
日本でアマチュア無線を使うには「無線従事者免許」が必要です。
免許には最上級クラスの「第一級アマチュア無線士」から入門クラスの「第四級アマチュア無線士」まで計4つの資格があります。
非常時に役立つアマチュア無線なので今のうちに免許をとっておいてもよいですね。
スキャナーラジオ
警察の通信を直接傍受するためにスキャナーを購入することは、一部の国では違法ですが、米国では合法です。
スキャナーラジオを使用すると、警察、緊急事態、消防、気象、その他のサービスの通信を傍受できるため、それらの情報を元に行動できます。
日本では通信がデジタル化されているため傍受できず、スキャナーラジオを使った連絡手段は残念ながら使えません。
救助のためのシグナリング
遭難した時や助けを呼びたいとき、地上から上空に向けてシグナルを送るのが「救助のためのシグナリング」です。
例えば、ヘリコプターが発見できるように「SOS」と読めるように地面に大きく描いたり、周りのもので「SOS」の文字を形作ることです。
その他にも、レーザーポインター、懐中電灯、フレアの光や笛の音を使って発見してもらえるように合図します。
台風による川の氾濫で家の屋根に避難した人が「S O S ]の文字を衣服で作ってヘリコプターに救助を求めているシーンをニュースで目にしたことがあると思います。
ビルの屋上に避難して目立つ色で「SOS」を作って救助を求めていた人もいました。
助けが必要なときは、身の回りのもので上空に向けて信号を送れるように今から練習しておくのも良いですね。
モールス信号
モールス符号は、電信で用いられている可変長符号化された文字コードです。
そのモールス符号を使った信号のことをモールス信号と呼びます。
モールス信号といえば「トンツー」と思うのはわたしだけでしょうか。
かなり昔から使われているもので、戦争映画の中でモールス信号を打つ通信兵の姿を思い浮かべる人も多いかもしれませんね。
モールス信号は時代とともに実用性が低くなっていますが、その独特な世界や楽しみ方に魅せられ、今でも国内外に多くの愛好者がいます。
海外プレッパーも自宅の地下に作った核シェルターで、非常時に備えて日ごろからモールス信号を練習しています。
世界で共通する通信手段として最も普及した技術かつ緊急時には便利な連絡手段だからだそうです。
パソコンキーボードを接続して手軽にモールス符号が生成できる装置「コードジェネレータ(愛称:モールスキーボード)」もあるそうです。
実用的な連絡手段の1つとして、機器を準備してモールス信号の練習をしておくのもいいのではないでしょうか。
まとめ
今回は海外プレッパーが考える非常時の連絡手段について紹介しました。
- 携帯電話
- GoTenna(ゴーテナ)
- トランシーバー
- CBラジオ
- 短波ラジオ
- ハムラジオ
- スキャナーラジオ
- 救助のためのシグナリング
- モールス信号
海外プレッパーは、ネット通信が止まっても、外部と連絡を取り、情報が確保できるように、ラジオや無線機などの情報収集機材も完備しています。
わたしたちも海外プレッパーのように準備できる連絡手段があります。
すべて準備できたら素晴らしいですが、まずはあなたの興味がある連絡手段から始めてみてはいかがでしょうか。
いつかやってくる非常時に慌てず落ち着いて行動できるように、わたしと一緒に今から準備していきましょう。
災害備えんジャー(@saigaisonae2020)でした。
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